谷川岳〜蓬峠(その1)2016年05月01日 22:00

連休前半は、谷川岳馬蹄形縦走。
二泊三日で計画していたけれど29日のお天気が悪いので、29日は土合山の家に前泊。30日朝一番で出発、蓬峠か清水峠に幕営し、1日に白毛門まで抜ける計画に変更。私たちの力量では抜けられない可能性もあるのでエスケープルートとして天神尾根同ルート下降または蓬峠から土樽へ抜ける2パターンを想定。

29日の積雪によって谷川岳は冬山の様相となる可能性もあるので、アイゼン、ピッケル、ワカンを装備。今回一緒に行くIUさんは、1月に一緒にI塾の雪山講習でオキの耳まで登っているので冬の谷川岳は経験済み。でも元々フォロー系の性格なので、判断はある程度私がすることになるだろうと想定。

29日のお昼に連休で混み合う東京駅を出発。土合駅に着くと雨。夕方には風も強くなりかなり心配な天気。宿帳に「馬蹄形縦走」と書いたら、「珍しいですね。ほとんどの人は谷川岳か白毛門日帰りですよ」と言われた。そうなの?
山の家で蟹を食べつつダメだったら蟹を食べに来たことにしようと話す。

30日は曇り時々晴れ。谷川岳上空の雲は切れていない。7時のロープウェイで天神平に到着すると、すでにトレースができていて思ったより歩きやすくツボ足とストックで登れる状況。

他の登山客も大勢いて天神尾根は数珠繋ぎ。時々渋滞も発生して、私のIUさんの間に人が入る。しばらくして後方から呼び止められる。「すみません。お連れの方が落ちました」見るとIUさんが3メートルくらい下の木のところまで落ちていた。
幸い怪我はなし。私は気がつかなかったけれど少しアイスバーンになっているところがあり、そこでバランスを崩して落ちたとのこと。でもトレースがあるからピッケルもアイゼンも無しで大丈夫と判断していたことも大きな要因。IUさんの装備を確認していなかった私も悪い。ごめんね。IUさん。

そのあとは二人ともアイゼンを着けて登る。天神尾根上部は1月より1メートルくらい雪が減っている。肩の小屋も開ける準備中。
滑落後、イマイチ調子が上がらないIUさんは遅れ気味。なんとかトマの耳に到着し、ここで撤退してもいいと思ってお昼を食べたらIUさんの調子が復活。シャリバテだったらしい。

オキの耳に到着。1回目の判断。IUさんに聞くと大丈夫というので一ノ倉岳を目指して縦走開始。あれだけいた登山客はぱったりいなくなり、私たち以外は2人組のパーティとソロのおじさんのみ。先行する2人組パーティが茂倉岳まではトレースをつけてくれた。そのパーティとソロのおじさんは茂倉岳から土樽へ向かったので、茂倉岳からはいよいよノートレース。

とはいえ登山道だしそんなにわかりにくくはないよねと思っていたら、積雪によってどこが登山道かわからなくなっている箇所が多数。
例えば、岩のこちら側に登山道があるのか反対側なのか、遠くからではわからない。でも岩場でいえば10aくらいの山なんだから、あそこに登山道がないとおかしいよね。反対側はどう見ても崖だし。とりあえず行ってみてダメだったら戻って来よう。あ。やっぱり登山道があったみたいな感じ。
IUさんは黙々と私の後を辿って来るので、私がちょっと間違えたかなと思った箇所は、こっちの方がいいみたいだよと教えてあげる。
そんなことを繰り返しながらなんとか蓬峠に到着。
途中、武能岳でIUさんがサーモスを落としてしまい探しに行ったりしていたので(奇跡的に見つかった!)到着は5時過ぎ。そこからテントを張ったり水を作ったりして7時に晩御飯。今回は軽量化のためアルファ米のチキンライスとドライカレーとマッシュポテト&自家製の梅酒。結構美味しかった。

明日の天気はあまりよくないこと、白毛門までは10時間以上かかることを考えて、「もう充分頑張ったからここで今回は終わりにしよう」と決断。蓬峠から蓬新道を通って土樽に降りることにした。

谷川岳〜蓬峠(その2)2016年05月04日 23:03

1日朝。霙。
今回は軽量化のためモンベル3番のシュラフだったので寒くて目が覚めた。この日は下山するだけなので霙が止んでから出発することに。
7時、清水峠に行く登山道に後ろ髪を引かれつつ下山開始。天気は思ったほどひどくない。曇り時々雨と晴れ。
蓬峠からもトレースは当然ないのでルーファイしながら下山。沢を何度もトラバース。アイゼンで1歩1歩確実にステップを切る。中にはデブリだらけの沢もあって、IUさんに上をみて雪崩に気をつけるように言う。一番大きい沢をトラバースするところは降り口に迷う。行っては戻り行っては戻って、最終的には登山道らしきところを発見。無事にトラバースを終えて登山道を下山。

東俣沢出合の少し上で、登ってくる3人組と出会う。「縦走ですか?珍しいですねー」を言われた。登山道を整備するピンクのテープをつけている人たちだった。その人たちによれば蓬ヒュッテは開放されていたらしい。そうだったんだー。

無事林道終点に到着。予約していたタクシーで越後湯沢駅まで。駅の温泉でさっぱりしてビールともち豚。日本酒にソフトクリーム。

今回の縦走は、一応想定の範囲内のリスクだったと思う。縦走する登山者がいなかった点は想定外だったけれど、万が一ラッセルになってもテントがあるのでエスケープはできると考えた。ワカンは使わなかったけれど、持っているだけで安心だった。

一緒に来てくれたIUさんは、サーモスを落としたり自分も落ちたりで大変だったと思う。テントを背負ってくれて黙々と付いてきてくれて本当に助かった。馬蹄形の残りはまた来年やろうね。

ユガマク2016年05月05日 23:43

3日はFMさんからお誘いいただいてユガマク。

この時期はもう空いていると思っていたら意外と混んでいた。ガイドさん?の講習もやっていたし。

今回のお目当てはwashing。インチキするなとシルクロードの間にあるクラック。早速取り付いてOS。かなり快適だった。5.7だしね。

そのあとアニー10cにトライ。が、背が足りなくて1ピンめにクリップできない。ここに掛けないでムーブを起こすのはかなり怖い。粘ったけどクライムダウンしてFMさんに交代。

身長が私より10cm高いFMさんは1ピンめに掛けられたけれど、3ピンめで敗退。ちょっと右寄りにルートを取りすぎたかも。

再度私がトライ。1ピンめは実は頑張ったら掛けられた。でも3ピンめのクリップができなくて何度も何度もやり直し。クリップができたらいけるけれど、クリップしないと怖くて行けない。足位置を確認してシワカチを持てるように手を休めてついにクリップ体勢が取れてクリップ。そのあとも慎重に登ってFL。かなり嬉しい。

しかしここで講習していたガイドさん?からは冷たい目。アンにトップロープを張って講習していたのだけれど、アニーと一部ルートが重なるため、私が登っているときは講習生はアンの途中までしか登れなかった。私が何度も何度もやり直ししているときに、「え?ここまでですか?」という講習生の不満そうな声が聞こえていた。
トライする前にアニーを登りたいと断ったし、講習生がひと段落するすのを待って取り付いたのだけれど、時間がかかりすぎたため待てなかったのかな。
ガイドさん?や講習生からしてみたら、下手なのにリードしている私は変なのかも。まあ仕方がない。いろいろな人がいるからね。

午前中に目標としていたルートを登ってしまったので、午後は遠出をしてサイレントバリーへ。道を間違えて戻ったりして時間がかかり到着したときは大汗。看板ルートのミアモーレ10cをトライしたけれど全然だめ。被っているところで左アンダーで右ガバをとるところに足がない。FMさんと二人でああでもないこうでもないと相談したけど結局解決できず。また来よう。

FMさんはこの日久しぶりにリード。でも元々はとても登れる人なのでクリスマスローズをとてもスムーズに登っていた。さすが。

帰りは奥湯河原の高級温泉で汗を流し、真鶴のおしゃれなイタリアン。美味しかったー。I塾仲間は絶対に行かないだろうなー。

小川山合宿2016年05月10日 22:13

連休後半はI塾メンバーと小川山合宿。大阪からMJさんも参加してくれた。

1日目は水晶スラブ。でもその前に見つけた岩をみんなでトライ。私は無理しないでトップロープでトライ。順番に怖い怖いと言いながら登る。木を使う人、使わない人、左のアンダーを見つけた人、右ルートを行く人、いろいろいて面白い。

水晶スラブ。10aと10cのルートを交互にトライ。私は10aをリードトライしたけれどあまりの怖さに核心でAゼロ。
ツヨツヨクライマーのHさん、MFさん、ボルダラーのSTさんも怖い怖いと言ってテンションが入ったり後ろ向きに走っていったり。そんな中スラブの女王あーやはペタペタ登っていく。手足から何か出ているに違いない。

おむすび山スラブでMJさん、geraさんと合流。10aのルートをFL。出だしのガバが遠くて一瞬トップロープトライも考えたけれど、リードトライしてよかった。スラブに慣れてきたこともよかったのかな。
偶然あーや、MJさん、私が同じタイミングで登り始めてさながら運動会状態。誰が最初に終了点にいるイケメンに会えるか?みたいな状況だったけど最後は仲良く記念写真。楽しかった〜。

スラブは怖楽しい。

2日目は妹岩。愛情物語を初めて登ってFL。プロテクションが難しいと言われて避けていたけれど、好きなタイプのクラックだった。

あーやはカシオペア軌道を気迫のクライミングでRP。見ている側もとても嬉しくなった。

そんなこんなで楽しい合宿は終了。お付き合いいただいたみなさま、ありがとうごさいました。

スラバー2016年05月20日 07:47

先週日曜日は急遽小川山でスラブ修行w/STさん。
絶賛お仕事週間に突入し、海坊主さんのバーベキューを諦めて休日出勤していたところにお誘いいただいた。

今回は、前週にあまりの怖さにAゼロした水晶スラブ越境者10aのRPとソラマメ下部の甘食10bが目標。
その前にダンボ岩の象の鼻10bと象の牙10cでアップ。
前週はトップロープでも怖くてテンションをかけたけれど、今回は、シューズをカタナウーマンに代えたせいなのか、不思議と足に乗れる。足に乗れるとランナウトも怖くない。ということで両方とも2便めでRP。嬉しい。
水晶スラブの越境者も無事RP。アバタもエクボはダメだったけれど出だしのアンダーをとるところはできるようになった。パチパチパチパチ(リーチがあれば苦労しないところなんだけど)。

ソラマメに移動して甘食。取りつくまではすごくドキドキしたけれど登ってみたらガバがたくさんあって快適。何もない水晶スラブから来たからかも。
無事OSしたけど、ハング越えは左に巻いてしまったので本来のルートではないような気も。でも私的にはよいことにしよう。

その後はSTさんの記念すべき初イレブン、スラブの逆襲11bをビレイ。足が馴染むまで動かない、ガバが取れたら一気に行く、何度もトライして最後は気迫のクライミング。全力応援した甲斐がありました〜。

そんなこんなで楽しいスラブ修行はおしまい。
ここのところずっと仕事が忙しく体調もあまり良くなかったけど岩場では元気になれた。よかったー。
お誘いいただいたSTさん、ありがとうございました。

自分メモ
スラブの留意点。①足を馴染ませる、②足から体重を抜かない。抜くときは次の足に確実に乗ること。③乗りづらかったら足位置を代えてみる。