詐欺2017年09月16日 20:21

剣岳に行っている間に、実家の母が詐欺に遭った。

土曜日の朝、大手百貨店を名乗る電話があり、母のクレジットカードを使って不正に買い物をしようとする人がいる。親戚にそういう人はいるかとの質問。母が心当たりはないと答えて電話を切ると、しばらくして同じ人からやはり不正だったので警察に連絡したとのこと。

その後、警察を名乗る電話があり、不正をした人はどこどこに住んでいてこんな名前で兄弟がいてと、老人が好きそうなまことしやかな話をしたらしい。

その後、全国銀行協会を名乗る電話があり、キャッシュカードを新しくする必要があると言われ、全国銀行協会の人間が自宅に行くのでキャッシュカードを渡して欲しいとのこと。

しばらくして全国銀行協会を名乗る若い男がやってきてキャッシュカードを持っていき、全国銀行協会宛ての金融犯罪報告書のような書類を置いていった。
その後に全国銀行協会を名乗る電話があり、言う通りに書類を書くよう指示。言われた通り、銀行名、支店名、口座番号を記入。すると新しい暗証番号が必要だと言われ、新しい番号を教えたとのこと(恐らくこの時に現在の暗証番号を巧みに聞き出したと思われる)。

月曜日の朝、母からその話を聞き、即座に詐欺だをわかり、各銀行に電話。キャッシュカードを止めたけれど、土日月の3日間で既に数百万円が下ろされていた。警察にも連絡したけれど、被害届を出しても、まずお金は戻ってこないとのこと。それに被害届提出のために警察に何回も行かなければならず、高齢者には負担が大きいそう。

今回の件で、年の割りには確りしていた母が、騙されたことにショックを受けて落ち込んでしまった。確かに、名刺も持ってこない、どこの誰ともわからない人間にキャッシュカードを渡すことはありえないとは思うけれど、それはまだ騙されていない人間が思うこと。「これから全国銀行協会の人間が行く」と言われてから人が来たら信じてしまうものなのだろう。
私が山に行かず側にいれば防げたかもしれないと思うと本当に申し訳ない。

被害を防ぐためには知らない電話に出ないこと(今はそのための電話機もある)。そして信用できない人の話は信じないこと。万が一のために引き出し限度額を下げておくこと。まず疑いから始めなければならない嫌な世の中になった。